ポケスペ ルビー・サファイア編(サンデーうぇぶり)

サンデーうぇぶりで期間限定公開されていたルビー・サファイア編を読み直しました。
いやぁ、だって。手元に置いているのは金銀編までなので良い機会だと思って。

ただ、感想がなかなかまとまらないまま一晩経ってしまいました…。
子供の等身大の冒険ものでありながら、世界を救う話。
金銀編までとそう変わらないはずの内容なのですが…
やっぱり、大好きにはなれませんでした。
嫌いなのではなく「大好きになれない」だけです。普通に好きではあります。

その理由が分かりました。


1.絶対にポケモンでやらなければならないネタが入っていない
ここが重要だと気付きました。
私が読んだ章では、「絶対にポケモンがいないとダメ」という局面が必ずあるんです。
しかしルビー・サファイアにはそれが無かった。
ルビーのコンテスト制覇話は他の動物に置き換えられるし、
サファイアのジム制覇の旅もやはり、
他の武道大会やその手伝いなどと置き換えられる内容なのです。

レッド・グリーン・ブルー編では「ポケモンとの純粋な冒険」を主体にしつつ
「ピカがモンスターボールの中で電気を溜めていた」とか
「レッドが足許でプテのボールを転がしていた」とか
モンスターボールにポケモンが収まっているのが大前提という
「ポケモンで無ければできない描写」が結構あります。

イエロー編では「マサラのトレーナーとは違う心の通わせ方」を描きつつも
「キョウがポケモンに道具を持たせた状態でモンスターボールの手裏剣を投げた」とか
「ブルーが腕にメタモンを仕込んでいた」とか
「因縁のある組み合わせ」など、それまでのファンが喜ぶ展開と
ファンに面白い展開の両方がある上に、
「イエローは進化が苦手」という、ポケモン以外では描けないインパクトがあった。

今では可愛いポケモンをそのままにしておく「かわらずの石」もアリですし
特性などの関係から進化させないという選択肢もあると思いますが
イエロー編連載時点ではかわらずの石なんて
「強くなくていいからずっと進化前の姿で育てたい」時くらいしか使わないイメージでした。
しかしイエローは強くなりたいのに進化を拒む変わった少年(当時)だったのです。
真斗先生の絵柄が全体的に可愛いこともあり、
イエローが男の子か女の子かは、連載当時は判別不能な時もありました。
よく見るとレッドが3巻で助けた女の子の服が少し変わっているだけなので
疑うことは出来るんですけど、疑った頃にイエローが妙に勇ましくなるので
やっぱり分からなくなる
んです。この面白さがたまらなかった。


金銀・クリスタル編は「読者が焦らされた」のを差し引いても
「お前、ポケモンバトルを本気で楽しんだことはあるのかよ?」と
ふっかけるゴールド
など(この辺りまでは学年誌で連載されていました)
大きな事件を追いながらも、ポケモントレーナーとして
バトルを楽しもうという姿があったんです。

クリスタルは捕獲のプロとして修行をやり直したり、
そもそも「スイクンというポケモンが、所有者捜しの旅に出たり」…とか。


しかしルビー・サファイア編はその辺りのインパクトが弱い。
それぞれの目指す道が入れ替わった事件を思えば、
お互いが自分の本性とは違う道を歩んでいたので仕方ないのかもしれませんが、
サファイアのポケモンバトルはバトル漫画で応用が利きそうなネタも多く
絶対にポケモンでしなければならないバトルをやっている訳では無い。
ルビーのコンテストも同様です。
「絶対にポケモンでなければならない」要素が圧倒的に少ない。
ポロック使ってたじゃん、と言われそうですがあれは
ポケモンでない動物と他のおやつでも代用が可能なネタなのです。


2.事件が並列して起こりすぎ
そして致命的なのが事件が並列して動きすぎていて、整理しづらい点
これは一気読みしても変わらない弱点でした。
事件を追っていっても、何が起こっているのか分からないことがある。
想定外が敵の方でも起こっていて、原因が分からないまま次のパートの描写になり
解決する頃には何が問題だったのか、うっかり忘れているほど間が開いていることもある。
ふたつの組織が暗躍しているので当然ですが、組織側の描写が少なすぎた。
組織についてのポケスペでの描き方が分からないまま、
カガリさんなんて勝手に離脱して勝手に戻ってくるので、読者が「こんらん」状態ですよ…。
読者が事件を追うためのナビゲーターとして
ジャーナリストコンビに事件を追わせていますが、
そのふたりも事態を整理出来ないでいるため、余計に混乱を招く結果に。


ヒューマンドラマはあっていいと思います。
トレーナー(人間)あってのポケモンでしょう。
でも何かが違った。


何が違ったのか考えてみると、上記の欠点に加え
「ルビーとサファイアが直接的に対決していない」んですね。
元々はポケモンバトルが大好きだったルビー。
元々は着飾ることが大好きだったサファイア。
両者がそれを競う機会が、何か、どこかであればもう少し印象が違ったかもしれません。

しかしそれは無理な話なのです。
ルビー・サファイア編では「サファイアはルビーに守られる存在」でなければならず
分かりやすいのがサファイアに告白された後の
ルビーがサファイアを突き放す描写ですが
あれって一定以上の力を自分に感じている女性読者の場合、
ただ寂しいだけで感動は少ないんですよね…。
ここで言う「一定以上の力」というのは
「昔、男の子とケンカで勝ったことがある」…とかね(苦笑)。

サファイアはもう、ルビーにかなり近い力を付けているのに
男の子側の一方的な理由で突き放されなきゃならないんです。
こんな悲しいことは無い。
そんなドラマはどこにでもある。
サファイアが、昔のルビーの背中に習った勇ましさで、
ポケモンを使って脱出するということもなかった。

ここまで庇護対象扱いされている女の子のトレーナーは、
私が知っているポケスペではサファイアだけですね…。


ルビーの悪巧みの「度合い」がブルーに劣っているのも欠点として目立っていました。
彼の悪巧みはどこまで行っても自分の力頼みですが、
ブルーの場合は本当にとんずらします(笑)。
ルビーは逃げられない。主人公の、しかも男の辛いところです。
先にブルーという優秀な食わせ者が登場しているのが、
ルビーの長所の足を引っ張るとは…なんとも切ない話であります。
この頃から「長期連載そのものの短所」が出始めていたんですね。
話を一新しても、シリーズのタイトルが変わるわけではありませんから。


なので、相容れない要素ではありますが、
やはりどこかでもう一度ルビーとサファイアの旅の道が重なって、
何かの拍子にルビーとサファイアがポケモンの美しさを競い合う機会があれば
本当、もう少し違う印象の話になっていたと思います。

「着飾るのはいや。でも出来んとは言っとらんよ!」とか言ってね。
ルビーの強さの方は強調されてますからルビーとサファイアがバトルしなくても
サファイアがポケモンを着飾らせることはあっても良かったと思います。
元々尺が長い話なので、もうひとつくらい増えて、
女の子側の描写を少し強めにしても、悪くなかったと思うんですけどね…。

でないと、カガリさんというキャラも報われませんよ…。
彼女自身は自分は多分その程度だという覚悟もあったと思います。
ですが、サファイアを突き放した後の活躍はあまりにも短くて、
「あんたなんでしゃしゃり出てきた?」みたいな描写になっていますからね…。

敵幹部が独立して描かれるようになり、ジムリーダーが余るようになったのも
今思えばこの頃からだったのでしょうか。
この話以降の「最初の冒険」は先日購入した「X・Y編」が初めてですが
これまたジムリーダーが余りまくっていますしね。
ジムリーダーの中にも敵が居るくらいで、バランスが取れていたり
読者が「ゲームではただのジムリーダーだったけど、こっちではどうなる!?」と
ドキドキできる要素があるのではないかな、と思います。


ルビー・サファイア版は世代的には
「この版が初めてのポケモン」という世代もいるらしいですから
ゲームと共に一新された冒険というのは、良かったと思います。
しかし、そうかと思えばファイアレッド・リーフグリーン編が
ルビー・サファイア編の短所を引きずったまま描かれ、
エメラルド編(バトルフロンティア編)では最後を初代組と金銀組がかっさらってしまう、
折角「ルビー・サファイア」でやったことを無駄にしてしまう構成。

ポケスペは本当に良く出来ている漫画ですが、
やはりこうやってまとめてみると、「辻褄合わせは後ほど大変」というのが
分かってしまいますね…。

X・Y編では「原点回帰を目指している印象がある」と感想を書きました。
書いたままの意味で、ポケモンと共存するトレーナーの姿です。
エックスもまた、バトルエリートですがこちらは本人が問題を抱え込んでいても
ポケモンに問題を押しつける形では無いため(むしろそれが嫌で引きこもっている)
いざバトルが始まればキレのいい美しいバトルを見せてくれます。

ポケモンは、原作ゲームでも絶対に戦わないといけない、という存在ではなくなりました。
しかしゲームをクリアしたければ、ある程度の強さは必要になります。
ポケパルレを満喫したければ、クリアしなければならないでしょう。
クリア後にしか出ないポケモンもいるらしいですし。

つまり「ポケモンを持つ以上、強さは必ず求められる」のです。
その強さをどう描くかが、
各バージョンのコミカライズ版のイメージに繋がるのでしょうね。


ああ、しかし…ダイゴが死んでたのを忘れてました(おい)。
一度は命を賭してホウエンを救ったヒーローも、
科学の手先扱いで悪者っていうのも切ないですが
現在Kindleでも配信されている(私も知っている)1巻のオチを思えば
やっぱり科学の手先かもしれませんし、なんとも…(汗)。

ダイゴや社長が悪いはずないけど、でもこれはあんまりだよねってイメージなので
ルビー・サファイア編はリメイク版発売時に出る後日談でも、
やはり不憫なキャラが出てるんですねぇ…。
(そうそう、見落としていましたが20話前半、モニター越しに金銀トリオが!
レッド達がここまで目立つならいっそ来ちゃって欲しいですが、それはなさそうですね…)
※エメラルド編以降のルビー・サファイア・エメラルドにとっては
「先輩」の存在が割と大きく描かれているので、
意外と出番に恵まれないゴールド達の出番こそ増えてもいいのでは?という本音も。
それとも金銀VCがいつか配信されたら、何か大きなお祭りがあるのでしょうか?


ま、色々書いてしまいましたが、私は遊んだバージョンのポケスペは読んでいて、
ポケスペは大好きですよ!と。

そういう意味です。

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