創作指南書としては究極のコスパ。「大どんでん返し創作法」

この本、タイトルを間違えている感が拭えません。

「どんでん返しの作り方」を解説している項で、肝心の
「読者の裏をかく方法」を解説していないからです。

ミスリードの作り方、そもそもの物語の作り方の基礎はしっかり書いてありますが、
「どうやったら読者が大方の読者がびっくりする」といったことは説明されておらず
タイトルで期待して買った人はハズレを引いた気分になるかも。

タイトルを忘れて読めば、なかなか良い本です。


この価格帯の本ではあり得ない「テンプレ例の多さ」も特徴で
10パターンのテンプレが掲載されています。

テンプレに当てはめて物語を作れば「完結しない」ことは確かに無くなります。
これは普通の小説、ラノベ、漫画全てに当てはまることなので、
何を創作する人にも役立つことには違いないのですが
物語の味付けのやり方のコツ、
つまり自分なりのどんでん返しを作る方法が載っていないため
「ああ、安い本だしな」というイメージです。

究極のコスパなのに、残念な印象にしてしまってるのはタイトルです。
本当にもったいない。


テンプレに自分の物語を当てはめれば
必ず面白くなる、といったことが書かれていますが
もしそうだとしたら、世の中の本は全部ベストセラーになっているはずです。
そんなうまい話はありません。

テンプレ通りに制作し、どんでん返しがあったとしても
想定できるどんでん返しであれば、最早それはどんでん返しとは呼べないのです。
つまりこういうタイトルで客寄せするのならば
読者に「どんでん返しの内容を予想させない方法」が載っていないといけないのですが
「いかにして読者に伏線を忘れさせるかが腕の見せ所」といった雰囲気の記述があり
この本に最も期待されている内容が載っていません。

それから、伏線は「張る」もので「敷く」ものではありません。
時々、熟語の誤用がみられるのも残念…なのですが、
それを補って凄い情報量です。(大切な部分での誤用はないので一応安全です)

なかなかの良書だけに、タイトルの付け方を間違っているのが残念です。

ラノベの内容が作者が違っても似たり寄ったりだったり、
登場キャラクターが属性を貼り付けただけの中身の無いキャラばかりになる理由は
ここに書いてあるテンプレを読めばすぐに分かると思います。

テンプレに自分の考えたかっこいい物語(笑)を当てはめるだけでは、
創作物として不完全なのです。
どこにオリジナリティ(良い意味での無駄)を入れるか、
テンプレをどう改造するか、が重要なのだと、私は感じました。
残念ながら現代ではプロさえそのスキルが身についていないことがある。


ただ、頭の中に物語があるのに、一作も完成しない…なんて人は
「とりあえず1本上げる(完成させる)」スキルを身につけるのが重要なので
このテンプレに当てはめて物語を作りまくって訓練するなど、
使い道はたくさん思いつける本です。

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